第136章 すぐに離れろ!

上山世奈の脳内で、警鐘がけたたましく鳴り響いた。彼女は弾かれたように立ち上がり、少女の手からハンドベルを奪い取ろうとする!

だがその瞬間、バチンッという破裂音が轟き――。

あたりは死のような静寂に包まれた。

真の恐怖は闇そのものではない。次の一秒、己の身に何が降りかかるか分からないことだ!

「江川陸斗!」

上山世奈は大声で叫んだ。

闇の中から、江川陸斗の穏やかで澄んだ声が淡々と返ってくる。

「ここにいる」

その一言で、張り詰めていた世奈の心は幾分か解きほぐされた。

携帯のライトを点け、漆黒の空間を手探りで進む。光の先に、見慣れた端整な顔立ちが浮かび上がった。

江川陸斗の顔...

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