第137章 生まれ変わりじゃないのか?

上山世奈が次に目を覚ましたとき、彼女は病院のベッドの上にいた。

鼻をつく消毒液の臭いが充満している。

そのあまりに馴染み深い刺激臭が、逆に上山世奈に非現実感を抱かせた。

私は……。

また、転生したのか?

長い睫毛が微かに震え、瞼を持ち上げると、病室のドアの外を黒い影が横切るのが見えた。

黒の登山用ウェアに身を包んだその人物は、夜の闇に溶け込み、本来ならば気取られることなどないはずだった。

上山世奈は反射的に身を起こし、その影を追おうとした。

手の甲に刺さっていた点滴の針を躊躇なく引き抜き、風を切るような勢いでベッドを降りる。

だが、二歩目を踏み出した瞬間――。

両足に走っ...

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