第147章 お父さんが一生冤罪を被ったままでいいのか?

森下彰太が最後に古川江里子を目にした時、彼女はまだ正気を保っていた。

刺激さえ与えなければ、日常生活に支障はない――医師はそう診断していたはずだ。

だが、これほどの時が流れ、自分自身でさえ過去を清算したというのに、まさか江里子がいまだ当時の妄執という檻に囚われていようとは。

古川江里子は泣くとも笑うともつかない表情を浮かべ、うわ言のように繰り返した。

「これからはずっと一緒ね。永遠に、誰にも邪魔されずに添い遂げられるわ」

「江里子! 何年も前に言ったはずだ。僕たちの間に未来はない。僕が愛しているのは水季だけだ。人の気持ちは強制できるものじゃない、どうして分かってくれないんだ……」

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