第157章 奇妙な児童養護施設

上山世奈は穏やかな笑みを絶やさず、柔らかな口調で説明した。

「警察署の者です。子供たちへの防犯指導に参りまして」

「警察署の方……ですか?」

女は怯えたような表情を浮かべ、上山世奈と江川陸斗をジロジロとねめ回すように凝視した。

しばらくして、彼女はシッシッと手を振った。

「ちょっと待ってて。院長に確認してくるから。連絡なんて受けてないし、あんたたちが詐欺師じゃないとも限らないしね!」

上山世奈が弁明する隙も与えず、女は脱兎のごとく児童養護施設の奥へと駆け込んでいった。

上山世奈は両手を広げ、やれやれといった体で溜息をついた。

「ほらね、言った通りでしょう? ここの施設の子供た...

ログインして続きを読む