第159章 いつものルールだ!

幸いと言うべきか、この女将はまだ品があるほうだった。

高飛車な店にありがちな、値段を見て怯む客に「貧乏人は帰れ」と冷たく言い放つような真似はしない。

女将は困ったように肩をすくめ、丁寧に説明した。

「当店はずっとこのスタイルでやらせていただいておりますの。コースの価格が決まっていないのは、その日キッチンに入る食材によって変わるからですわ。もしご納得いただけるようでしたら、すぐに手配いたしますが」

「……やめておきましょうか」

上山世奈はチラリと江川陸斗を見た。

山崎署長から支給されている食費の予算は、一人あたりたったの三千円だ。

予算オーバーどころの騒ぎではない。

結局、最後...

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