第194章 中野歩太にはまだ親族がいるのか?

事態は急速に動き出し、その場の空気は極限まで張り詰めていた。

特に、中野歩太が自ら東南アジアへの救出任務を志願したと知った時、その緊張はピークに達した。

珍しいことに、警察署全体が彼に対して一致した称賛を送っていた。

とりわけ葉山颯大は興奮を隠せない様子だ。

「中野隊長のこと、普段はチャランポランだと思ってましたけど、まさかこれほど『漢(おとこ)』だとは……予想外でしたよ!」

「おいおい、なんだその言い草は。『まさか漢だとは』って失礼だな。俺は昔から正真正銘の『漢』だぜ。どうせ失うものもない命だ。売られた喧嘩は買うしかねえだろ!」

中野歩太はそう言いながら腕を捲り上げ、自慢の上腕...

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