第5章
浜友は床に膝をつき、充血した目で獣のような唸り声を漏らしていた。
「クルミ……! 俺の娘よ!」
彼の指先が、あの冷たい骨壺に触れようと微かに震えている。
その姿を見て、私の心は一瞬だけ揺らいだ。
たとえ彼がどうしようもないクズだとしても、少なくともこの瞬間だけは、クルミの父親なのだと。
私は骨壺を庇っていた手を緩め、彼が近づくのを許そうとした。
だが、その指先が骨壺に触れようとした、まさにその刹那。
一本の手が、二人の間に割って入った。
「浜友さん! だめ、そんなことをしたら怪我をしてしまうわ!」
佐和美が悲鳴を上げて飛びつき、浜友の腕を力任せに引いて机から...
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