第8章

週末、黒川尚也の部屋を出て、クリスマスプレゼントを買いにデパートへと向かった。

買い物を終え、綺麗にラッピングされたいくつかのギフトボックスを手に、自分のマンションへ戻る。エレベーターのドアが開いた瞬間、見知った人影が突然飛びかかってきて、私をエレベーターの壁に押し付けた。

「遥……」

柏木悠真の声は酒の匂いを帯びていて、彼は無理やり私の唇を塞いだ。

必死に抵抗し、彼の唇に思い切り噛みついてやる。柏木悠真は痛みに呻いて私を解放した。その隙にエレベーターを飛び出したが、すぐに手首を掴まれてしまった。

「離して!」

私はもがきながら、手にしていたラッピング済みのギフトボック...

ログインして続きを読む