第114章 どうして私は男を一人選ばなければならないのか

立花郁葉の脚が、彼に絡みついていた。

「飯、ちゃんと食ってねえのか?」

「……あんた!」

伏見行哉は舌打ちまじりに毒づく。やっぱり立花郁葉は、仕事なんて行かないほうがいい。

こいつは――俺の下にいればいい。

二人で午前中を丸ごと潰し、立花郁葉が部屋から出られるようになった頃には、もう昼前だった。

そこへ長島遠から急ぎの連絡が入る。工事現場で図面が一枚合っていないらしい。身体にまとわりついていた気だるさが、一気に吹き飛んだ。

立花郁葉は跳ね起きると、すぐ書斎へ駆け込んだ。

伏見行哉は、長島仲司というクズを追うために二か月も空けていたせいで、SRの案件が山積みだ。判断を止めれば、...

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