第127章 自由になる

立花郁葉は、ずっと欲しくてたまらなかったのに手に入らなかったものが、ようやく自分のもとへ戻ってきたのを見つめていた。

けれど、こんな形で戻ってくるなんて、思いもしなかった。

胸の奥がざわつく。嫌な予感が、本能的に肌を撫でた。

それでも彼女は、箱の中身をひとつずつ、黙って取り出していく。

「一号公館と、これまで伏見社長があなたに贈った物件10戸。それから、購入した宝飾品と、限定の服とバッグ。全部あなたのものです。登記書類と契約書も、すべてこちらに」

日向司の声は淡々としていて、冷たい。

「それと、社長から伝言です。どれも良い品なんだから、リサイクルショップに流す必要はない。買い戻す...

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