第160章 伏見行哉!いい加減にしろ!

「つまり……立花郁葉のおばあさまは、まだあの町に取り残されたままなのか?」

日向司は、立花郁葉の件をすっかり頭から抜かしていた。皆の意識は、伏見行哉を救うことに張りつきっぱなしだったのだ。

この数日間は、まさに生きるか死ぬかの綱渡り。ほかの人間関係だの事情だのを考える余裕なんて、脳みそに一片も残っていない。

ようやく立ち止まれて、やっと休めると思った矢先――今度は立花郁葉が逃げ出そうとする。そんな状況で、彼女の祖母にまで気が回るはずがなかった。

「ぼさっとしてる場合か! すぐ連絡しろ」

「ダメだ! 連絡したらこの島の場所が割れる。俺たちが何年もかけて積み上げてきたもんが、全部パーだ...

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