第120章 株式譲渡契約書

庄司優斗が「夜は葵と一緒にご飯を食べる」と言っていたのに、結局その約束は守られなかった。

けれど竹内葵は、それで落ち込むどころか、むしろ気楽に過ごせていた。

ただ――持ち株の件だけは、胸の奥に小さな不安と緊張が残っている。

この話の唯一の変数は、結城夏帆だ。

優斗が会いに行って対峙したとはいえ、相手は母親。彼の孝行心がどれほど重いか、葵はよく知っている。

夏帆が何かを隠すのは当然として……もし、株の譲渡まで揺らぐようなことがあったら?

胸がずしりと重い。考えすぎたせいか、今夜も食事はほとんど進まなかった。小さめの椀に半分ほどの鮒の豆腐汁を飲み、酢豚を二切れ口にしたところで、箸を置...

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