第50章 震驚、茜音は大物?

茜音視点

廊下で母娘が引っぱり合い、声量こそ大きくないのに、滲み出るのは怨毒と不甘。

そのすべてが、ちょうど都合よく私の耳に落ちてきた。

菅田悠一と外へ出たところで、私たちは彼らと鉢合わせる。

志水寧々の視線が磁石みたいに私へ吸い寄せられ、ぴたりと張りついた。

その目にあるのは嫉妬、憎悪、そしてさっき神崎家に侮辱された屈辱。溜め込んだ感情が、ここで一気に噴き出したのが分かる。

寧々は正気を失ったみたいに駆け寄り、私の進路を塞いだ。

「茜音? なんでここにいるの? こんな場所、あんたみたいなのが来ていいと思ってるの?」

菅田悠一が眉をひそめ、一歩前へ出て私を背に庇う。端正な顔に...

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