第19章 お二人はお似合いだ

リオンは、エラの口元に浮かんだその笑みを見逃さなかった。

わずかに首を傾け、声を落とす。

「わざとだろ?」

エラはどこか愉しげに答える。

「ついて来たいなら、ついて来ればいい。どうせ払うのは私じゃないもの」

リオンは一拍、黙った。……それから、ふっと笑う。

「さっきまで考えてた。何回か俺が競り上げて、場を取り返してやろうかって」

エラはようやく顔を上げ、彼をちらりと見る。

「いらない。犬をからかってるだけ。あなたが手を出す価値もないわ」

リオンの口角が、さらに深く上がった。

「じゃあ、そろそろ飽きたか?」

エラはカタログをぱらりとめくり、壇上で披露されている第9ロットへ...

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