第23章 エラ嬢の朗報を待っている

「その貧乏学生に自分で名乗り出させろ。出場枠の譲渡は自分の意思だった、ってな」

「自分の意思?」ルイが鼻で笑う。「世界中の人間が、お前みたいに簡単に騙せると思ってんのか。それとも運営委員会が間抜けだとでも?」

出場枠の譲渡は、もともとコンペが最も嫌う類の行為だ。

彼らの当初の筋書きはこうだった。まずは出場する。大先生に頼んでヴィアンの作品を「整えて」もらい、あの貧乏学生の名義で提出する。賞を取ってから、実はヴィアンのデザインでした――と種明かしをする。

主催が多少顔をしかめたとしても、ヴィアンの才能を前にしたら、強くは言えない。そう踏んでいた。

「ところが今はどうだ。計画は全部、エ...

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