第35章 彼はいい考えを思いついた

Kの件について、ルイはまだ解決の糸口すら掴めていなかった。

午後、リオンから最後通牒が届いた。三日以内に、納得のいく返答を寄こせ――と。

だが、何を返せというのか。

彼はただ、ヴィアンの原稿を整えてくれる人間を探しただけだ。まさか相手がリオン・フィッシュだとは思いもしない。

結局のところ、軽率だったのは自分だ。だが、その軽率さを突かれて急所を握られたままなのが――どうしても腹の底でひっかかる。

ルイの指が肘掛けの上で止まった。脳裏に、ふとひとつの考えがよぎる。

リオンが、ノアみたいに何事もなく消えてくれればいいのに。

そう思った瞬間、背中に冷たい汗がにじんだ。

反射的に首を振...

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