第56章 君は俺の彼女だ

警察を呼ぶ? 検査を受ける?

だめ……だめよ。絶対にだめ!

本当に署まで行ったら、調べられるまでもない。彼女の身体には乱暴された痕跡なんて一つもないし、今日はリオンは彼女に指一本触れていない。むしろ、あの着崩れた格好こそが答えだ。まともな目をしていれば、どっちが取り乱しているかくらい一目でわかる。

「あっ!」

ヴィアンは悲鳴を上げ、踵を返して走り出した。

背後で、どっと笑い声が弾けた。

「なんで逃げんだよ? 面と向かって対質するんじゃなかったのか?」

「やましいんだろ! でっち上げ失敗して、尻尾巻いて逃げた!」

「へえ、クレモン家のお嬢様って、その程度の根性?」

リオンは廊...

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