第15章

朝比奈澪は、自分の動きならうまく隠せるし、隣で眠る男を起こすこともない――そう思っていた。

けれど次の瞬間、そっと伸ばした小さな足先が、かちん、と硬い壁みたいなものにぶつかった。

……壁?

一瞬きょとんとしてから、澪は恐る恐る、もう一度だけ踏んでみる。

足裏に返ってきたのは、思わず頬がゆるむような、あたたかい熱。

寒がりの澪は、その温度に驚いて目を見開いた。

どうして、旦那さまってこんなにあったかいの?

次の瞬間、細い足首が、熱のある手にすっぽり包まれた。

隣の男が、ふいに目を開ける。

「朝比奈澪」

「え? なに?」

澪はやましさをごまかすようにぱちぱち瞬きをして、足を...

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