第23章

朝比奈澪が朝倉玲司の弟子だとしても、医術が神崎教授に及ぶはずがない。

神崎教授には五十年以上の臨床経験があるのだ。

それは朝比奈澪に到底真似できるものではない。

そのときだった。

神崎教授と神宮寺蓮司が、慌ただしく駆け込んできた。

部屋に入った瞬間、二人の視界に飛び込んできたのは――朝比奈澪が神宮寺怜央に鍼を打っている光景だった。

鍼灸は、鍼で経穴を刺激し、病を癒やし命を救う術。

だが人体の経穴は入り組み、しかも紙一重の距離に並ぶものも多い。少しでも狂えば、刺す場所を誤る。

こんなの、ただの無茶だ。

神崎教授は怒りで手を震わせ、神宮寺宗一郎を指さして怒鳴った。

「ふざける...

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