第59章

周囲で見ていた連中は、その言葉に次々とうなずいた。

「朝比奈瑠璃って一線級じゃないにしても、ギャラは絶対に安くないでしょ!」

「そのお金、取り戻さなきゃ!」

「そうだよ、瑠璃。最悪、警察呼びなよ!」

朝比奈瑠璃は泣きたい気分だった。自分で掘った穴に、自分で落ちた。

彼女は朝比奈澪をぎろりと睨みつけ、歯を食いしばって言う。

「……お金は取り返す。お姉ちゃんのこと、私が勘違いしてた!」

「うん、いいよ。許してあげる」

朝比奈澪は口元に淡い笑みを浮かべ、頬のえくぼをふわりと揺らした。

首をかしげ、瑠璃が言い返せずに黙り込む様子を眺める。胸の奥が、すうっと痛快に軽くなる。

「……...

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