第126章 俺はサンドバッグか

「二日後? 公海?」

その二つの言葉に、天宮星羅は目の前が暗くなるのを感じ、身体がふらついた。

「公海なんてどうでもいい! すぐに引き返して! 今すぐに!」

彼女は一条拓海の腕を強く掴んだ。指先が白くなるほど、爪が彼の肉に食い込んでいる。

天宮星羅は、一分一秒たりともこの移動する牢獄に留まりたくなかった。

ましてや、あの男がいる空間になど。

一条拓海は腕の痛みに顔をしかめ、困り果てた表情を浮かべた。

「星羅ちゃん、俺の一存じゃ決められないんだ。クルーザーの航路は事前に申請してあるし、今から引き返すとなると面倒なことになる」

「面倒?」

天宮星羅はその言葉を繰り返し、ふと乾い...

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