第25章

ベッドに座り込んだまま、紬は長いこと呆然としていた。やがてゆっくりと身を起こし、部屋を出て初めて、昨夜は蓮が帰ってこなかったのだと気づく。

スマートフォンを手に取りメッセージを確認したが、画面は空っぽだった。昨日はあんなにひどい雨だったのに、蓮は彼女が無事に家へ着いたかどうかも、体調を崩していないかどうかも、まるで気にしていない。

紬は深く息を吸い込み、しばらく画面を見つめた後、簡単な身支度を済ませてタクシーを呼び、一人で病院へ向かった。点滴を受けるためだ。

病院に着き、待合室の椅子で待っていると、点滴の準備にきた看護師が一人きりの彼女を見て不思議そうに尋ねた。

「お一人ですか? ご...

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