第32章

長年の想いも、結局は水の泡となった。

離婚してやり直そうとずっと考えていたが、事はそう簡単には運ばない。

いっそ環境を変えれば、すべてが好転するのだろうか。

紬はそう思いながら、込み上げる涙を必死に堪えた。

蓮はその言葉を聞き、数秒沈黙したあと、すぐに話を逸らした。

「お前にそんなことを言う資格があるのか? 自分からしつこく付きまとって嫁いできたのはお前だろ。俺がその機会を与えてやったのに、今度は離婚だと? 何様だ」

「雪乃が戻ってきたから、少し世話を焼いたくらいで何だ。いちいち狭量な真似をするな」

蓮は冷たく吐き捨てた。責め立てるようなその言葉は、一本一本の刃となって彼女の身...

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