第6章

エララ視点

 私はゆっくりと身を翻した。

 影からドレイヴンが姿を現す。月光を受けて巨大な竜翼がばさりと広がり、夜空を覆い尽くすかのようだった。その背後には、全身を武装した竜騎士が少なくとも十数名。

 彼は目を見開く。

「エララ……本当に、お前なのか……生きていたのか……」

 月明かりが、やつれた頬を白く照らした。かつて胸を高鳴らせたその顔は、今では吐き気を催すだけだ。

「気づくのが遅いわ」

 フードを引きちぎるように外す。銀髪が風にさらわれて舞った。

「偽の死体を保つ幻術は魔力を食うもの。いつまでも騙せるなんて思ってない。ただ……こんなに早く嗅ぎつけるとはね」

 双方の弓...

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