第15章 親友

ノアは着替えていた。

純白の立ち襟のシャツに、金縁のベルト。ズボンの裾は黒いブーツに収められている。湖からの風が銀髪を揺らし、彼は人の輪の中に静かに立っていた。診療所や宿にいたときより、ずっと落ち着いて見える。

いつ倒れてもおかしくないほどの傷も、どうやらだいぶ癒えたらしい。

小沢かなは、彼の周りに集まる娘たちを見つめていた。さっきまで上がっていた口角が、ゆっくり止まる。

「学院って、デートしていいんですか?」新入生の誰かが訊いた。

「もちろん」司長は笑い、身を引いて道を作る。「ただし、誘えるかどうかは自分次第だ」

ざわめきに気づいた娘たちが、いっせいに振り向く。

湖畔を5、6...

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