第19章 暴れる馬

朝食の席に漂っていた息苦しさは、授業が一つ、また一つと積み重なるうちに、あっさり途切れていった。

フローヴァ教授の歴史講義を、小沢かなは真剣に聞く。この世界がどう回っているのか。神と王国はどう結びついているのか。細部を思い出せない小説一冊に、いつまでも頼ってはいられない。

剣術の時間。恥をかくかもしれない、と身構えていたのに、柄を握った瞬間、身体が先に動いた。刃を受け、弾く。

この身体は、練習したことがある。基礎だけは残っているのだ。

けれど、動き方を知っているのと、使いこなせるのは別だった。何度か打ち合ううちに虎口がじんじん痛み、腕にはぶつけた痣が増えた。それでも、かなは止めると言...

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