第66章

「そうじゃ」村長は白い髭を撫でた。「ノリ雪山が噴かなければ、三日前にはもう、この篝火の宴をやっておった。毎年な、未婚の娘と若者には一人につき一輪ずつ花が配られる。その花は、想い人に捧げていい。いちばん多く花をもらった者は、来年は運が開けるうえに――誰か一人を指名して、一夜を共にできるんじゃ」

「へえ、それは聞いたことある」

フローヴァ教授が頷く。

「面白いですね」

「断ることはできるの?」

悪戯っぽい少年が手を挙げて訊いた。

「できんできん」老人は呵々と笑った。「だが、花をいちばん集めるような者は、きっと村でもいちばんの出来じゃろう。……断られるほうが珍しいわい」

ハワード教授...

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