第116章 あなたに関係あるのか

「止まれ。――振り向け!」

神谷承吾はソファから跳ね起きると、数歩で彼女の目前へ回り込み、行く手を塞いだ。

目は血走っている。怒りを溜め込んでいたのが一目でわかった。

午後、小嶋健がすごすご戻ってきて、須藤彩夏と藤原征士に現場を押さえられたと報告した瞬間、承吾はオフィスを叩き壊しかけた。

自分が放った人間が、あの二人に手を組まれて捕まった。承吾にとって、それは屈辱以外の何ものでもない。

しかも須藤彩夏は藤原征士と一緒にいた。それだけではない。二人で郊外の原料倉庫へ行き、丸々一午後をそこで過ごしたという。

「須藤彩夏。今日は藤原征士と一緒にいて、午後ずっと一緒だったんだな?」

神...

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