第28章 屈辱

病院の向かいには、都心でもっとも賑わう歩行者天国の入口がある。

夕暮れどき。人波は途切れず、ネオンと街灯が眩しいほどに路面を照らしていた。

その真ん中で、神谷彩夏は膝をついていた。

身にまとっているのは病衣のまま。ぼさぼさの髪が頬に張りつき、裸足の足裏は血に濡れている。額からも血が滲み、腫れ上がった頬が痛々しく、惨めで、見る影もない。

――しかも、首からは大きな札がぶら下がっていた。

彼女はもう、何の反応も示さない。魂はとうに抜け落ち、そこに残っているのは、ただの抜け殻だった。

通りすがりの視線が刺さる。好奇、驚愕、そして侮蔑。無数の針が、その身体に突き立てられる。

ひそひそと...

ログインして続きを読む