第33章 お前にはその資格がない

「――あ、そうだ」

菅野詩音は何かを思い出したように、身を少しだけ乗り出した。声を限界まで落とし、ねっとりと一語ずつ悪意を吐き出す。

「言い忘れてた。あんたの腎臓、汚くて嫌だったから……もうズタズタにして、犬のエサにして捨てた」

神谷彩夏は目を見開き、呆然と彼女を見た。

病院と組んで仮病を使っているんじゃないか――そんな疑いはあった。けれど、ここまで露骨に口にするとは思わなかった。

悔しさで全身が震え、歯を食いしばる。

「……そんなことして、怖くないの」

「何が?」

菅野詩音はくすりと笑う。

「神谷承吾に言いつけるのが怖い? 今すぐ言いなよ。あの人が、あんたの言うことを一文...

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