第139章

私は身を翻し、広瀬有香の視線を避けた。

「このところ会社の赤字がかなり深刻なの。いくつもプロジェクトが頓挫してるし、金原グループに狙い撃ちされて……先物でも大損を出した。どれも帳簿には載せてない」

「正直、もう持たない。損失は私がずっと押さえ込んで、株主には言えずにいたけど……近いうち必ず表に出る」

広瀬有香の顔色が、さっと変わった。

「……つまり、私たち……すごく、すごくお金を失うってこと?」

私は黙ってうなずく。

「このままなら、広瀬家は何年も赤字が続くかもしれない」

広瀬有香は焦って声を上げた。

「そ、そんな……広瀬グループって大きい会社でしょ? 赤字でも耐えられるんじ...

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