第104話食べようとしてる

ジューン

「お飲み物はいかがですか、お嬢さま?」

赤い制服を着た客室乗務員が、礼儀正しい微笑みを浮かべて身をかがめながら尋ねてくる。

私はすぐに首を横に振り、かすかに唇をほころばせた。「お水だけでお願いします」

彼はうなずくと、そのまま通路の先へと移っていった。

私はそっと息を吐き、肩の力を少し抜いて、ふかふかの座席に身体を預け直す。機内は静かな優雅さに満ちていた。クリーム色の革張りのシート、やわらかな照明、磨き上げられた木の装飾――その控えめな豪奢さに、私はしばしほかのことを忘れて見回してしまう。

携帯電話を取り出し、メッセージをスクロールする。

最初に連絡をくれたのはレイラだ...

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