第123話クソ愛してる

  ~ヘルメス~

 壇上に足を踏み入れた瞬間、照明が目を刺し、拍手が頭蓋にまで響いた。

 もう二度も、どこでもいいからここではない場所へ行けたらと願っている。

 俺はナタリアの隣に立ち、表情をきつく張りつかせたまま、終わりなくたかれるカメラの閃光にさらされていた。まるで皮膚をはがそうとしているみたいだ。今日、無理やり浮かべさせられる作り笑いの一つひとつが、新しい拷問の形に思える。

 ナタリアは、あの同じまばゆくて、吐き気のするような笑みを見せる。

 いつだって勝利の顔に見えた、その笑み――俺の血を煮え立たせるあの笑みを。

 六か月。

 六か月ものあいだ、俺はこの茶番に耐えなければなら...

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