第35話生々しくて楽しい2

~ヘルメス~

「チームリーダーたちをお呼びしましょうか――」と彼女が言いかけたところで、俺は指を一本上げて、その先を封じた。

「よせ」

自分で望んだことだ。なら、自分で受け止めるしかない。

「まだ時間はある。急がせる必要はない」と俺はつぶやき、ようやく腰を下ろした。

彼女は礼儀正しくうなずいた。「おっしゃる通りです、グランデ様。お待ちするあいだ、私が用意したスライドを確認いたしましょうか?」

その声はなめらかで、またしてもあの聞き慣れない調子だった。

どうして彼女は、こんなふうに振る舞う?

彼女は俺を見て、返事を待っている。だが、今の俺にはそれに向き合う余裕がない。

「いい」...

ログインして続きを読む