第52話お別れのダンス

六月

私、いったい何をしでかしたの?

「もう、ジューンったら! ガラの終盤まで待つって言ってなかった?」リアは満面の笑みで、人生最高のゴシップでも握りしめているみたいに私の両手を掴んだ。

私はぼんやりしたまま瞬きをする。うん、私もそう思ってた。待つつもりだった。深呼吸して落ち着くつもりだった。……なのに。どうしてこうなった?

誰のせいかって? そんなの、みんな分かってる。

「クリス、あなたのおかげであんなに嬉しそうだったよ」リアは彼が消えた方向を指さして付け足す。人混みを縫うように歩く彼の姿がちらりと見えた。ほとんど発光しているみたいで、肩の力が今まで見たことないほど抜けている。

ど...

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