第55章ファイナル・アウトバースト

ジューン

私はハンドバッグをつかむと、すぐに部屋を出た。

なんてこと。私、いったい何を考えていたの? 彼の手にキスしたいなんて、本気で思ってた? しかも、できたばかりの恋人の前で、あんな不埒なことを考えていたなんて。

最高の関係の始まりね、ジューン。

自分でも信じられない。

外の冷気が全身を包み込み、そこでようやく、ショールを中に置きっぱなしにしてきたことを思い出した。

最悪。

私は踵を返した。でも、クリスの姿が目に入った瞬間、足が止まる。

「やあ、どこへ行くの?」彼は笑いながら尋ねた。

胸が張り裂けそうになる。見てよ、彼を――こんなにも無垢で、何も知らない。ほんの数分前に彼...

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