第58章彼は犠牲者です

ジューン

まぶたがゆっくりと開く。突き刺すような鋭い明るさに、思わず顔をしかめた。ああ、もう……頭が痛い。

視界がはっきりしてくると、自分がベッドに横たわっていることに気づく。服はそのままだ。

待って……私、どうしたの?

手にちくりとした痛みが走る。視線を落とすと、点滴の針が静脈に刺さっていた。

少しずつ、耳も冴えてくる。規則正しく鳴るモニターの電子音。鼻をつく、あの無機質な病院の匂い。

病院にいる。けれど……どうして?

私は首を巡らせ、室内を見回した。ほかの患者たちがそれぞれのベッドに横たわり、身じろぎひとつしない者もいれば、わずかに体を動かしている者もいる。

背後でどんと大...

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