第41章 やっと君に会えた

要するに、林夕葵が生きる気力を失いかけたときでさえ、彼女に立ち上がってほしいと願う人が、こんなにも大勢いるということだ。

それは、とても尊い感情だ。彼女はその思いを踏みにじってはいけない。何よりも――辰樹を、裏切れない。

辰樹の代わりにこの美しい世界を見て、生きる中にある景色を拾い集めて、いつか少しずつ辰樹に聞かせてあげる。

たとえ自分が死んでも、母と子の絆が途切れることなど、決してない。

永川医師は、林夕葵から返ってきたメッセージの前向きさに、思わず感心したようにうなずいた。

「それでいいんです、秦野夫人。どうか良い心持ちを保ってください。ご自分がつらくなることは、なるべく考えな...

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