第17章

ワイナリーを出ると、村野ねねが心配そうに周防凛を見上げた。

「お姉ちゃん……」

慰めの言葉を探すより先に、周防凛は雲が流れていくみたいに軽く笑う。

「心配しないで。大丈夫だから」

――本当のところ、周防凛はもう随分と変わっていた。

昔なら、西原司に「いい奥さん」だと思われたくて、理不尽も飲み込み、黙って耐えただろう。

でも今は違う。もう西原司を愛さないと決めたのなら、へりくだる理由なんて、どこにもない。

ねねが凛の肩に腕を回し、明るく言った。

「よかった! お姉ちゃん、苦しいのから抜け出せておめでとう! 今日は一緒にごちそう食べよ!」

「うん。行こう」

そう口では言いなが...

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