第31章

西原景冶のアレルギーはかなり重かった。赤い発疹に加えて発熱、さらには脱水の症状まで出ている。

病気のときの景冶はとにかく甘えん坊で、必ず「お母さん」にくっついていないと落ち着かない。

周防凛は、あの女物の香水の残り香のことはもう考えないことにした。点滴を嫌がる息子をなだめ、薬を飲ませ、水を飲ませる。汗を拭いて、着替えまで手際よく済ませる。

西原司は帰らなかった。ずっと傍に立ち、深い眼差しを、ときおり周防凛の背中に落とす。

ばたばたと動き回り、気づけば午前一時半。ようやく景冶の熱が下がり、発疹もいくらか引いた。

寝息が安定しているのを確認して、周防凛はほっと息を吐く。身をかがめ、布団...

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