第6章

 私の死体が発見されてから、すでに三日が経過していた。

「いい子ね、もう怖がらなくていいのよ。あの事はもう終わったんだから……」

 豪奢なリビングでは、母の朋美が痛ましく思いながら好恵を抱きしめていた。父の昭一郎は疲れた様子で眉間を揉み解している。兄の颯斗はホットミルクを手に、腫れ物に触れるかのように優しくなだめていた。

「温かいものを飲みな。綾花が死んだのは、お前のせいじゃない」

 私は宙に浮かびながら、この心温まるホームドラマを麻痺した感情で鑑賞していた。

 重厚なマホガニーの扉が暴力的に蹴り開けられた!極度の殺気を纏った秀生が、まるで死神のような足取りで敷居を跨ぐ。そのすぐ後...

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