第51話

離婚――?

その言葉を聞いた瞬間、美玲の瞳がみるみるうちに輝いた。

けれど、次の刹那にはすぐ平静を取り戻す。

「白石紗月、誤解しないで。今日あなたを呼び出したのは、離婚を急かすためじゃないの」

美玲はうつむき、か弱さを装うようにこほこほと咳をする。

「お願いがあって来たの。黒瀬蓮を説得して、藤崎杏奈を傷つけないようにしてほしい」

「黒瀬蓮は私のことを大事にしてくれてる。私も……同じなの。彼に復讐をさせたくない。人を殺めるようなことだけは、絶対に」

「私が説得しろって?」

眉間にしわが寄る。耳を疑った。

「美玲、ふざけてるの? 私に黒瀬蓮の考えを変えられる力なんてない」

「...

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