第14章 突然現れた後輩

薄井礼央と須藤唯は同時に顔色を変えた。薄井礼央はほとんど反射的に須藤唯を背中に庇い、険しい目で名取佳奈を睨む。

「いくらなんでも、唯はおまえのために言ったんだろ。どうして逆ギレみたいな真似をするんだ」

薄井礼央がここまで誰かを庇う姿を、名取佳奈は初めて見た。須藤唯に対して、まるで情が深いというか――。

その情愛に満ちた光景が、かえって名取佳奈にとっては残酷だった。自分が何年も積み上げてきたものが、全部、滑稽な冗談に見えてしまう。

名取佳奈は耳のあたりを軽く揉み、細く息を吐く。堪えていた忍耐が、とうに底をついていた。

「私は事実を言っただけ。まさか、みんなの前で言ってあげなきゃいけな...

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