第15章 愛するかどうかは重要ではない

名取佳奈は反射的に半歩退いた。すると次の瞬間、陸野雲平が彼女の耳の後ろからひらりと落ち葉を摘まみ上げ、目の前で揺らしてみせる。

「なんだ、落ち葉まで先輩の味方っすね」

名取佳奈はきょとんとして、それから堪えきれずに笑った。

「……ありがとう」

その光景を、隅のほうから薄井礼央が見ていた。

薄井礼央は最初、名取佳奈の姿を見つけられず、わざわざ探し回っていた。もう一度、名取佳奈と話をするつもりだったのだ。だが――目に入ったのは、彼女が別の男と並んでいるところだった。

二人は楽しげに言葉を交わしている。そして名取佳奈の、その笑顔。

結婚して間もなく、彼女から消えたはずのもの。

胸の...

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