第3章

金曜の朝は、穏やかなはずだった。週末を前にして子供たちはいつもよりはしゃいで、楽しい活動を計画するのが常だったから。でも、私が幼稚園に足を踏み入れたとき、出迎えてくれたのは子供たちの笑い声――ではなく、佐藤先生の強張った表情だった。

「清水先生、会議室に来てください。話があります」

心臓がずしりと重くなる。会議室はすでに満員だった――何人かの保護者と、白井静香、それに……涼介? 彼は例の完璧なスーツを着て、まるで知らない人みたいに真剣な顔で座っていた。

一体、何が起こってるの?

「お座りなさい、清水先生」佐藤先生の声は、いつもより厳しく聞こえた。「保護者の方からお話をいただいているのですが、少しお時間をいただけますか」

静香が咳払いをした。その瞳には、今まで見たこともないような悪意がきらめいている。彼女はゆっくりと立ち上がり、声をわずかに震わせ始めた――まったく、彼女は本気で演じているのだ。

「こんなことはしたくないんです。でも、子供たちのために声を上げなければなりません」彼女は手の甲で目尻を拭った。「昨日の午後、清水先生が自制心を失って、一人の子を乱暴に突き飛ばすのを目撃しました。あのかわいそうな女の子は、もう少しで転ぶところで、怯えて泣き出してしまったんです」

「なんですって?」私は椅子から飛び上がらんばかりだった。「そんなの嘘です! 私は一度も――」

「最後まで話させてあげてください」佐藤先生が私の言葉を遮った。

静香は芝居を続けた。「その時はあまりにショックで、何と言っていいかわかりませんでした。でも、昨夜家に帰ってから、考えれば考えるほど、これはおかしいと感じたんです。このままにしておくわけにはいきません」

彼女の隣に座っていた保護者――芽衣ちゃんの母親である田中夫人が、同意するように頷いた。「うちの娘も昨日、泣いて帰ってきたんです。『先生が意地悪だった』って。言うことを聞かなければ罰を与えられるとも言われたそうです。うちの子は嘘をつくような子ではありません」

ありえない。芽衣ちゃんは昨日、あんなに楽しそうだったのに。

頭に血が上るのを感じた。「田中夫人、芽衣ちゃんは昨日の午後、私の髪を褒めてくれたんですよ。『先生の髪、好き』って。全然怖がったりしていませんでした」

「子供は時々、恐怖を隠すものです」静香は冷たく言った。「特に、本当のことを言うと、もっとひどい罰を受けると怯えている時は」

会議室の空気は、息が詰まるほど重かった。全員の視線が、まるで犯罪者を検分するかのように私に集中していた。

佐藤先生が涼介の方を向いた。「黒木さん、専門家として、この状況についてどうお考えですか?」

心臓が止まった。涼介なら、私のために話してくれるはずだ。彼は私を知っている。私が子供を傷つけるような人間じゃないって、わかってくれているはずだ。

涼介は一瞬黙り込んだ後、口を開いた。「複数の目撃者の証言が一致している場合、それを覆すのは非常に困難です。この状況では、園として他の子どもたちを守るため、予防的な措置を取るべきでしょう」

「涼介……私たちは何年も前から知り合いでしょう。私が子供を傷つけると思う?」

彼は一瞬だけ私と目を合わせ、すぐに逸らした。「個人的な感情を、事実認定に差し挟むことはできません」

「ふざけたこと言ってんじゃねえぞ!」

全員が声のした方を振り向いた。戸口には、怒りで顔をこわばらせた貴志が立っていた。彼が入ってきたことに、私はまったく気づかなかった。

「すみませんが、今は職員会議中で――」佐藤先生が言いかけた。

「職員会議?」貴志は大股で部屋に入ってきた。「罪もない人を寄ってたかって陥れておいて、それが職員会議だと?」

静香は怯えたふりをして身をすくめた。「あなたにここにいる権利は――」

「権利ならある!」貴志の声が窓を震わせた。「俺は清水先生を知ってる。彼女がどんな人間か知ってるからだ。毎晩家に帰ってくると、その日子供たちが何を新しく覚えたか話してくれる。子供がほんの少し成長しただけで、半日も幸せな気分でいられるような先生なんだ。君たちは、彼女のことを何も知らない! この部屋にいる誰よりも、この子たちのことを愛してるんだぞ!」

涼介が立ち上がった。その口調には軽蔑が満ちていた。「タトゥーアーティストに何がわかる。ここで必要なのは感情的な擁護ではなく、理性的な分析だ」

貴志が涼介に向き直る。二人の男の間に、火花が散りそうなほどの緊張が走った。「良心って言葉の意味なら知ってるさ! 君みたいなスーツ野郎には、到底理解できねえだろうがな!」

「もうやめて!」私は突然立ち上がった。涙が、もう止めどなく頬を伝っていた。「もう、うんざりよ!」

私は椅子を押し倒し、会議室を飛び出した。廊下の空気はいくぶん新鮮に感じられたが、胸の奥はまだガラスの破片が刺さっているようだった。

私は機械的に自分の教室まで歩き、荷物をまとめ始めた。最終的な調査結果がどうであれ、もう二度とここで働くことはできないだろうとわかっていた。静香は、私のすべてを破壊することに成功したのだ。

どうして? どうして誰も、私を信じてくれないの?

床にしゃがみ込み、段ボール箱に私物を詰めていく。指がひどく震えて、ペン一本まともに握れない。この教室には、たくさんの思い出が詰まっている――子供たちの笑い声、初めて自分の名前を書けるようになった時の興奮、甘えるように「胡桃先生」と呼んでくれた声。

今はもう、すべてが失われてしまった。

棚の上の写真を取ろうと立ち上がった時、後ろによろけて、背後のゲーム用のテーブルにぶつかってしまった。忌々しいことに、テーブルの角は金属製で、ことさらに鋭利だった。頭に鋭い痛みが走り、次の瞬間、目の前が真っ暗になった。

最後に聞こえたのは、貴志が私の名前を叫ぶ声。そして、完全な暗闇。

意識を取り戻した時、誰かが優しく私の髪を撫でているのを感じた。目を開けると、病院の天井の、真っ白で無機質な蛍光灯の光が見えた。

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