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パーティーは、屋敷の敷地のすぐ先にある、森に隣接した広大な野原で開かれることになっていた。そこへはベータのローナンが同行してくれた。彼が一緒にいてくれてありがたかった。ケンゾーと一緒に歩いて気分を台無しにするなんて、まっぴらごめんだったからだ。彼にされた仕打ちを思うと、まだ怒りが腹の底でくすぶっていたし、結局は彼を利する結果となった自分の行動を思うと、その悔しさが苛立ちに拍車をかけていた。彼の傲慢さは底が知れない。次に話す時までに心からの謝罪がなければ、たとえ顎に一発お見舞いすることになっても、彼をきっちりと思い知らせてやるつもりだ。だが、今はその対決を先延ばしにすることにした。今夜は楽しみた...

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