第117章

部屋に戻った未来は、重力を任せるようにふかふかのベッドへ身を投げ出した。

天井を見つめながら、ぼんやりと虚空を漂う。

部屋の中は静寂に包まれており、エアコンの低い稼働音だけが微かに響いていた。

由梨奈の手紙……。

未来は寝返りを打ち、枕に顔を埋めた。

由梨奈に返事を書かなければ。引っ越したこと、これからの手紙は新しい住所に送ってほしいということを伝えなくてはならない。

とりとめもないことを考えているうちに、強烈な睡魔が襲ってきた。

温泉の湯あたりと、激しい感情の起伏による疲れが重なり、未来は泥のように深い眠りへと落ちていった。

一方、ホテルの別のスイートルーム。

羽龍は落地...

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