第200章 体で蒼司の解毒薬になる

男の掠れた助けを求める声が、未来の胸の奥――心尖に、じりりと焼きついた。

薄い衣越しに伝わってくる異様な熱。あまりにも生々しくて、未来は一瞬で焦りに呑まれる。

薬を盛られたんだ。

だからあんなに顔が赤かったのか。さっきまで胸に溜まっていた悔しさも、今この瞬間、霧みたいに消え去った。

「……耐えて!」

未来は息を詰めるように言い、腕を伸ばして彼の灼ける背中を抱え込む。ぐらつく身体を支えながら、必死に踏ん張った。

「寝室に戻るよ。すぐに往診を呼ぶから!」

十分後、主寝室。

部屋の空気そのものが、どこか不穏に熱を帯びている。

往診の医師は蒼司の検査を終えると、重い表情で立ち上がり...

ログインして続きを読む