第81章

部下たちの驚愕の視線を背に受けながらも、蒼司に躊躇いはなかった。彼は迷いなく歩みを進め、その扉を押し開けた。

取調室を照らす白熱灯の刺すような光の下。先ほどまで喚き散らしていた男は、突如現れた侵入者の気配に圧倒され、瞬時に声を失った。

取り調べを行っていた二人の警官は、来訪者の姿を認めるや否や、椅子から弾かれたように立ち上がった。直立不動の姿勢をとるその表情には、恭順の色と共に微かな畏怖が滲んでいた。

「長官」

喚いていた男は、呆然と入り口を見つめた。

逆光の中、その男のシルエットは高く、逞しい。一歩足を踏み入れるたび、まるで心臓を直接踏みつけられているような圧迫感が迫り来る。

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