第86章

未来の頭の中が、瞬時に真っ白になった。

足の裏に走る焼きごてのような熱さに、彼女は弾かれたように顔を上げ、目の前の男を見つめた。

その視線が、不意に海のように深い男の瞳と正面から衝突する。

薄いスラックス越しに足の裏へ伝わる、硬く、滾るような感触。そのあまりに鮮明な刺激に、頭皮が痺れるような感覚を覚える。

未来の思考回路は「ボンッ」という音を立ててショートした。

蒼司の瞳は、彼女の全身を骨までしゃぶり尽くそうとするかのような、強烈な飢えを湛えていた。

「わ、わざとじゃないの!」

慌てて弁解しながら足を引っ込めようとする。

だが、足首が離れるよりも早く、灼熱のような大きな掌がそ...

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